登山保険、山岳保険とは?(1)入るべきか?

はじめに

この記事は以下の方々を対象に簡潔に書いています。

  • 登山初心者さん

結論

以下のいずれかに当てはまる方は山岳保険への加入をお勧めします

  • 貯蓄額が2,000万未満
  • ご家族がいらっしゃる
  • 山企画をなされている

遭難時の捜索費用

警察や消防による捜索費用は原則無料ですが、人手が足りなかったりヘリが別案件で出動中など民間に救助要請が行われます。
(確認中)山岳救助隊や1次的に警察から嘱託された捜索隊員への費用支払い義務の発生有無

捜索隊員

1日あたり3万円/人ほどの費用が発生します。10名で5日間の捜索費用は150万円となります。

ヘリコプター

1時間の探索で60万円が相場です。埼玉県のヘリであれば6万円です。
※埼玉県の防災ヘリは平成30年より有償化されました

埼玉県防災ヘリコプターの救助活動には手数料がかかります
「埼玉県防災航空隊の緊急運航業務に関する条例」により、埼玉県内の山岳の指定された地域において埼玉県防災ヘリコプターによる救助を受けた場合には、原則として、以下のとおり手数料を納付していただきます。

https://www.pref.saitama.lg.jp/a0404/herizyourei/herizyourei.html

ご家族への負担

遭難者死亡の場合、ご遺族が負担します

遭難者が死亡の場合、捜索費用はご遺族に請求されます

ご遺体が見つからない場合:

生命保険が支払われません

生命保険の請求には死亡届が必要です。7年間生死不明であれば失踪宣告により生命保険を請求できます。この7年間は保険料を支払い続ける必要があります。

遺族年金が支払われません

死亡が認定されませんので遺族年金は支払われません。また、会社によっては解雇となり退職金も支払われない可能性があります。

ご家族のためにも絶対に生きて下山してください

山企画、引率をされている方へ

山企画や引率をなされている場合、個人賠償責任を負う可能性がゼロでありません。パーティ登山、グループ登山で法的責任が発生した過去判例は見当たりませんでした。一番、近い判例は山岳会に所属されているメンバー間で個人賠償責任が発生したものです。

被告は、原告に対し、金四三一六万六七七四円及びこれに対する昭和六〇年五月一二日から支払済みまで年五分の割合による金員を支払え。

横浜地方裁判所 平成元年(ワ)624号 判決

最後に

内容に誤りなどございましたらご指摘いただけますと幸いです。

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